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コラム:そういえば創刊三周年、ブログは総合文化メディアである

 2004年10月23日にここの前のブログを立ち上げて、気がつけば3年たった。「出来るだけ毎日何か書こうと思います。」と最初の記事で書いて、本当にほとんど毎日何か書いて3年たった。
 3年前は航空機による微小重力実験の準備で大分不安になっていたが、3年後の現在は落下塔MGLABでの実験準備で不安で仕方がないという状況なんだから実に面白い。ついでに、東京・目白の学習院から北海道・札幌の北海道大学へと舞台が変わった。3年前にブログをはじめたときは3年後の現在を全く想像していなかった。不思議な気分。

 私は作文が好きだといって間違いがないだろう。ついでに、好きから始まって現在では「得意」といって間違いがないくらいには得意だと思う。自分で思うが北海道大学の理学部・工学部の全ての学生・教員の中で上位1%に入る作文の能力を私は持っているんじゃないかと自分で思っている。書き続ければレベルは上がるのだ。

 作文をする、ものを書く、ということは「考える」ことだと思っている。文字にして定着させることでフワフワとした考えがはっきりして見えてくるのだと思う。時々書いているけど、ブログに作文をするのは他人に読ませることよりも自分が考えるための方法なのだ。

 私が普段やっている科学のルール・レギュレーションでは制限が大きい。作文のフォーマットはほとんど決まっていて、グラフや表や図や数式を中心において文章をそれにくっつけるような形でアウトプットを行う。それなので考えた結果が誰の目にも分かりやすいという利点がある。だが、この世界を考える方法としては十分ではない。
 それに対して文系では、文章で、作文によって考えを外に出す・アウトプットすることが中心作業として行われている。文章でダラダラと書かれても、書いた人以外には分かりにくいし、そもそも一見して何が言いたいんだか分かりにくいという大きな欠点がある(おそらくは文系でもアウトプットになんらかのフォーマットはあると思うけど)。だけれども、好き勝手に考えをアウトプットできるという点で「作文」という方法は利点が大きいと思う。科学の方法では捕らえきれない世界のありようを考える上で、ブログはとても大きな可能性がある良いメディアであると思う。

 私は科学が好きなので科学をするが、科学に限らない世界のありようにも興味があるので、文章を読むことと文章を書くことを中心として世の中に対して考える事を続けたい。
 書いた文章のアウトプットのための方法としてブログは本当に優れた方法だと思う。前にも書いた気がするけど、「ブログは本よりも素晴らしい」と私は最近は本気で思うようになってきている(コラム「ブログの価値・商業出版との比較」http://argon1.blog55.fc2.com/blog-entry-112.html)。

 最近になって理工系の人間は「本」というものへの感心が低いことが分かった。そもそも読書をすることがそんなに重要だとは思っていないふしがある。理工系では考えのアウトプットを学術雑誌への投稿論文の形で行ってそれに最大の価値を置いているから、書籍を出版することや本を読むことが明らかに軽んじられている。
 そんな状況にあって、ほとんどまったく評価されない行為である「読書・作文」に理工系としては異常なまでの関心を持っている私は大分変わった人間である。これが良いことか悪いことか、それは分からない。だが現在では「作文をすること」が好きなのだ。そうして2007年の現在は「ブログ」という私でも運営可能な発表メディアが存在しているのである。だったらやれるうちはやってみようじゃあないか、いつまで続くかは分からないけど、という気分でいる。

 ブログ・アマチュアWEBラジオ・コミケでの同人誌製作、以上の三つは現時点の私にとっては直接的なメリットはそれほどはない(ブログはあるとおもうけど)。それでも、役に立たないからと切り捨てるにはあまりにも惜しいものであるから、だから出来るうちは捨てない。

 願わくば、4周年にまたなにか記事が書ける事を願う。…つぶれるならつぶれるで良いのだが。

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コメント一覧

>理工系の人間は「本」というものへの感心が低い
>そもそも読書をすることがそんなに重要だとは思っていない
これって記事の流れから考えるに、本を文系的要素の方だけで考えているということなんですかね。
かなりサイエンスな内容の本はどうなるんでしょう。
確かに一般向けに売られている物は得てして文系人間でも分かるように書かれてたりしますけど、中にはどう考えても理系のそれもマニアでしか楽しめない本もありますし。

まぁ、私の興味の主対象である古生物関連にそういうのが多いからそう感じてるだけかもしれませんが(笑)。

でも科学的知識を得るにしたって文章を読むというのは避けて通れないと思うんですけどねぇ。
そもそも他の人の書いた論文を読まないことには研究も何も始まらない気もしますし。

>グラフや表や図や数式を中心において文章をそれにくっつけるような形でアウトプット
生物・古生物方面だと写真やスケッチがこれにあたりそうですね。
特に古生物は写真の出来にかなり左右されるんだそうで、前回写真撮影の実習がありました(笑)。

実際、古生物なんてのは出てきた化石をみて色々言いたい放題言うだけですから、ある意味誰にでも出来そうな気がします(笑)。
そういう点では生物・地学系の一部は数学・物理学・化学系から見ればかなり文系的になるのかもしれませんね。

  • 2007/11/08
  • halogen ◆ rKgl1FOk
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おそらく本に関心がある云々というのは文系理系の枠で捉えないほうがよいかと思います。
文系だから読書好きというわけでもなし。
そこらはどうももっとべつの要因があるような気がします。
私の知り合いでも数学畑で本好きはいますし、現に中谷さんが好例でしょう。

書くことがものを考えることに深く関わっているということには同意です。
どうも人間の脳というのはアウトプットを前提としてその活動があるというふうにも思えます。
書くことは無意識を明瞭にするというか。

  • 2007/11/09
  • 石田麦 ◆ -
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中谷さんのレスがまだなのであれですが、文系理系というのは本の内容のことを言いたいのですよ。
文系的要素というのは、取り扱う内容が文系寄り(文系の学術系とか、物語系とか)という意味です。

私は理系の自分の趣味に合う理系寄りの科学系の本なら喜んで読みますが、内容が文系寄りの本はまず読みません。
たとえばそういうのって本好き/本嫌いっていうのかなぁ、と思ったのですよ。


要するに、理系の本への関心が低いのは、「自分の興味外の本」に対してなのか「本全般」に対してなのかどっちなのかなぁ、と。
とりあえず、イメージとして論文書くならどう考えても今までの研究者たちの論文は読まねばならないと思ってるので、文章を読むことすら嫌がっているようでは論文すら書けない気がしたのです。

  • 2007/11/09
  • halogen ◆ rKgl1FOk
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それじゃhalogenさんへのレスということで。

>文系理系というのは本の内容のこと
ああ、そのことは了解してました。
ここではそういった論文や専門的知識を深める書籍は除外したうえでのことかな、と思ったわけです。
理系の本の関心が薄いといっても、論文読まなくては何も始まらないわけで、論文や専門書の類は除外だろうと。
ここで言及されている本というのは、アニメや漫画と同列な、役に立たないとされる種類のこと、つまり直接的なプラスと思われない類の読書のことを指しているのではと思えたのです。

  • 2007/11/09
  • 石田麦 ◆ -
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halogenさん
> かなりサイエンスな内容の本はどうなるんでしょう。
 今回の話だと、読書をどう定義するかが難しいですが、仕事のために本を読むようなのは読書とは私はなんか違う気がします。理系が「読書」といって、講義に関係した「電磁気学」とかを図書館で借りてきて読んだり、学術論文を読むことは読書とはまた違う気がします。
 本を読むことそれ自体が楽しい、という意図で本を読むことが理系の人間は少ないと感じています。

石田麦さん
> おそらく本に関心がある云々というのは文系理系の枠で捉えないほうがよいかと思います。
> 文系だから読書好きというわけでもなし。
 おっしゃるとおりです。ぶっちゃけ、文系でも多分そんな本を読んでないんだろうなーとうすうすは思っています。ただ、私は文系の人とそれほど詳しく話しこんでいないので確信がないので「少なくとも理系は本を読まない」という風に言ってみた、という次第です。

> 書くことは無意識を明瞭にするというか。
 作文をすると、考えが明らかにまとまるので、その効能にびっくりしています。私は勉強の方法として良いと思っています。



> 私は理系の自分の趣味に合う理系寄りの科学系の本なら喜んで読みますが、
> 内容が文系寄りの本はまず読みません。
 それは間違いなく「読書がすき」ですね。少なくとも私が見る限り私の周りの学生のほとんどは、講義や自分の勉強に直接関係のある本を部分的に見る以外のことはしません。科学よりでも何でも「本を読むこと自体が楽しい」ならそれは読書好きです。というか、読むジャンルが偏っているのは当たり前のことですよ。私も自分が面白いと思うジャンル以外はほとんど読みませんし。

> アニメや漫画と同列な、役に立たないとされる種類のこと、
> つまり直接的なプラスと思われない類の読書のことを指しているのではと思えたのです。
 そんな感じです。
 直接的な役に立てるわけではない読書が読書だと思うのですよ。


 お二人ともどうもコメントありがとうございます。

  • 2007/11/11
  • 中谷@管理人 ◆ -
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  • [ 編集 ]
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