AI竜星戦2017の打ち上げに行ってきた、コンピュータ囲碁の大会について今現在考えていることをつらつら書いてみる
AI竜星戦2017の打ち上げに参加してきた。帰りの電車まで時間があるので何となく書く。
たのしかったなーと思う。私はライブラリ使用のカテゴリBで参加していたので日曜日の決勝は参加できないので、土曜日の夜に広島に帰ろうかということも思ったが、日曜日に懇親会があると聞き、前のUEC杯でもそこで話をするのが楽しかったのでこれは出たいなと思ったので懇親会に参加することにしました。
いろいろと話した。予選で強豪のTingrangを破った時、勝ちに来ていたのだろう、相手が日本式に対応していないという理由でこちらの勝ちになったら相手が割とマジ切れして正直ちょっと怖かったのだが、懇親会では彼らと楽しく話をすることができて本当に良かったと思った。
なんか特にテーマもなく適当に話をしていただけだがだいぶ楽しかったし、相変わらずすごい人たちがたくさん集まっているなという印象を持った。
囲碁も将棋も、人間のトップにはコンピュータがすでに勝って、コンピュータソフトが単純に強さを追い求める段階は終わっているんじゃないかとは思うが、まあやってみたいことはいろいろとあるのでコンピュータ囲碁のほうもまだ楽しめそうだなと思った。もっとも、いろいろとやりたいことややらないといけないこともあるのでどこまでコンピュータ囲碁・将棋の開発が続けられるのかというのは自分でもよくわからないが、やれる限りやってみたいなーと現時点では思っているところ。
今回大会に参加していて「借り物とはいえ44%ポリシーネットを使ったらどのくらいまで行くのだろう?」ということが気になっていたのだが、それができたらどうやら30チーム来ても多分決勝進出レベルにはなっているんじゃないか、土曜日に書いたが予選最終順位で10位になり、11位のRaynzと12位のnlpよりも良い位置であるということはなかなかびっくりであった。一個、強豪相手に番狂わせをしたらそこそこの位置につける程度ではあるのかと。だから今回の大会で「GNUGOに勝利する」というこれまでの目標を曲がりなりにもクリアしたというのならば次は「実力で決勝に進出する」こととか、「直接対決でnlp・Maru・NegativeSleeperに勝利する」あたりは射程に入っているんじゃないかという気はしないでもない。そういうわけで、ポリシーネット・バリューネットを自作することが次の課題かなということを思う。ポリシーネットは今回のそこそこ良い奴が公開されているので借り物でもいいとしても、使えるバリューネットを現状持っていないのでなんとかそこそこのバリューネットが使えるようになればもう一段上に行けるんじゃないかということを思っている。
ツイッターを見ていたらAQの山口さんが「コンピュータ将棋みたいにライブラリを使用しても決勝に行けるようにしてはどうか、AQは喜んでライブラリ登録するよ」って書いていたのだけど、これも同感である。強いライブラリをちょっと改造した奴が上に行くのはオリジナル勢としては面白くないだろうが、それでも既存のものを少し強くした、というのを繰り返していくことで強いプログラムをみんなで作り上げていく、ある種LinuxOSを作るみたいなやり方としてライブラリ使用をOKにするというのはありだと思う。それに、ライブラリ使用勢がだめだというのならばZenとかFineArtとか、企業がやっているとか企業がバックアップについているというチームのほうがよほど「卑怯」じゃないか。それに対して個人が全部自分で開発して勝負しなければならないというほうが不公正じゃないかと思わないでもない。とも思えば、一か月前に私は将棋電王トーナメントに出たけど、ライブラリを使いましたってだけでは決勝には私はいけなかったし、それだけではベスト4とかは無理だと思う。だからライブラリを使ったとしても上位入賞するにはかなりのオリジナリティが求められると思う。そこまでしても私はZenとかFineArtには勝つのはむつかしいんじゃないかと思っている。また、ライブラリの使用を禁止したら新規参入のハードルが高すぎて新規参入が増えないと思う。前に書いたが今回の大会が上位16位が決勝進出でカテゴリAのチームがそもそも15チームしかいない(参加チームを悪く言う気はないが予選で全敗しても決勝に行くのもそれはどうかと)、という状況に比べたらカテゴリー勢が増えても参加チームが30とか40いるほうがよほど良い状態じゃないかと思う。
とりあえず、年末年始の休みが終わって1月からはしばらく土日は囲碁・将棋のソフト開発ができるかなって現状では思っているのでその間にもっと闘えるプログラムを作りたいと思っているところです。
- 2017/12/10
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コメント一覧
3月のUEC杯は約50%のポリシーとGNUGOに勝率3割のプレイアウトの合議制だったので、簡単に抜かせると思います。
次の対戦までに、お互いに強くなって名勝負ができるといいですね。